アイの事件簿

~吉田歩美と江戸川コナンの場合~ 前編







「ハァハァ……江戸川君……」
「は、灰原……、はぁっ!」
ピチュぷちゅクチュ、ちゅばちゅぷ……
粘着質な液体が絡んで、気泡が弾ける音がする。


……え?え?コナン君と灰原さん?……コナン君のおちんちんを舐めて、何やってるの……?
吉田歩美は教室のドアの前で息を潜めて、中で行われていることを固唾を呑んで見守っていた。

朝、2限目は体育館でバスケットボールの授業があったのだが、江戸川コナンがいつまで経っても体育館に現れない。灰原哀が「居場所に心当りがあるから呼んで来ます」と言って捜しに行ったが、今度はその哀が戻って来なくなった。

バスケットで哀と同じチームで、次の試合待ちの吉田歩美が2人を捜しに行った。
こういう時、当然まず教室を見に行くはずだ。歩美は教室に来てみた。そしてそこでは歩美が想像だにしなかった光景が展開していた。





無人の教室にコナンと哀はいた。
教室の壁に立ったままもたれかかって、コナンは哀のフェラチオを受けていた。クラスは今は体育館で体育の授業中だ。コナンも哀も体操着を着ての口淫である。

「ハァん……江戸川君、大きい……」
コナンの前にかがみ込んで、血管を浮き上がらせて怒り狂う高校生チンポに小さな舌を這わせて必死にキレさせようとしている。
コナンとの情事の時だけ、哀は感情的で貪欲で自己肯定的に振舞うことができた。コナンのチンポをねぶる時の哀の目には明らかに理性以外の光が宿っている。

亀頭を口に含んで唇で締めながら、ちゅーっと尿道口を吸い出す。先走りの苦味が哀の舌をますます熱くする。
「うっ、うぅっ……灰原、やめてくれっ!」
コナンは抜き差しならぬ声でそう言うと、ぐっと哀の頭を押さえつけて自分のペニスから引き離した。

「!きゃっ……」
小さく悲鳴を上げる哀。
工藤のチンポに対する勝利を確信していただけに哀の驚きもひとしおだった。
「……江戸川君……?」

性的興奮という最も原始的な『上昇』に水を差され、哀は少し不満そうに顔を上げた。口元からよだれともコナンのチンポ汁ともつかぬ淫汁を垂らしているが拭おうともしない。

コナンはハァハァと必死に呼吸と整えていたが、やがて少し落ち着くとまず謝った。
「わ、悪い……」
「……どうして謝るの……?」
嫌な予感がする……不安で心が押し潰されそうになるのを懸命に抑えて、表面上はいつもの冷静な灰原哀を装った。

コナンは哀と目を合わさずに言った。
「やっぱりダメだ、こんなこと続けてたら……」
「こんなことって、江戸川君、これはあなたにとって大事なことなのよ?薬の副作用は江戸川君の意志の力でどうこうできるものではないの……わかってるんでしょ?」
コナンが高校生に戻るために飲んだ解毒剤は服用者の大脳新皮質の働きを弱め、副交感神経を刺激する強烈な副作用がある。副交感神経はペニスの勃起に影響を与える自律神経のことで、つまりコナンの意志とは関係なく働く神経系である。

薬のせいでコナンの理性(大脳新皮質)が弱められ、チンポに関係している自律神経が強められる。そのことを哀は言っている。
そしてもちろんコナンも、哀の言いたいことはわかっている。
『セックスと私を捨てられるの?』
哀はそう言っているのだ。


コナンは妄念を振り払うように激しく頭を振った。
「それでもダメだ!自分で何とかするから……悪いけど出て行ってくれ……」
哀の手を借りないで処理するには、自家発電しかない。そしてそこまでして哀を拒む理由は……
「蘭さんのことね……」
「……」
コナンは何も言わなかった。いや、何も言えなかった。

「江戸川君……」
残念さ、悔しさ、やるせなさ、全ての苦しみを哀は深く重い諦念で圧殺した。
「あの薬は大脳新皮質の機能を低下させる。「奴ら」に襲われた時にあなたの理性が翳ってたら、あなたも私も危なくなるの……」
「……」
コナンが哀を抱きやすくするための理論的かつ実際的な根拠を哀は提示しようとしている。それがコナンにはわかる。コナンは相変わらず何も答えない。


コナンの頑なな態度を見て、哀は仕方なく、本当は言いたくないことを言った。
「……それに蘭さんも……」
コナンとつなぎ止めておくために、毛利蘭を駆け引きのカードにしなくてはならないとは喜劇的なパラドクスだ。

「!……」
蘭が危険に曝されることを改めて指摘されてコナンは一層表情を硬くした。蘭の名前が工藤新一に与える効果は絶大だ。
「少なくとも……」
哀はコナンのこの顔から目を背けて言った。
「今のあなたには私が必要……私も……私を守ってくれるナイトが必要……江戸川君、あなたはまだお姫様と一緒にはなれないわ。だってあなたを元の王子様に戻せるのは黒いローブを着た魔女だけだから。その魔女を守りながらあなたは巨大な怪物と戦わなくちゃならない。ハッピーエンドがくるまでは……魔女の体で我慢しなさい……」
燃えさかる情熱を氷の檻に閉じ込めて、哀はあくまでも愛ではなく取引を求めた。愛を求めれば拒まれる。取引ならそう悪い話ではないはずだ。


「お前の言ってることは正しいよ……本当のことを言うとお前を抱くことだって嫌いじゃない。でも……俺、最近、蘭の顔を見られないんだ……」
哀を抱いた手前、哀に強く出られないということもあるだろう。それでもコナンは、説明が難しい今の自分の心境をとてもわかりやすく説明した。
「ちょうどよかったじゃない」
「!」
哀の言葉にコナンはムッとしたようだったので、哀は持論をわかりやすく展開した。
「蘭さんを見るあなたの目は大人過ぎる……。組織の人間は何も「あの男」だけではないの。どこに組織の人間が潜んでいて、あなたの蘭さんへの視線に気づくかわからないわ……」
たった一つの冴えたやり方、それはあなたが蘭さんを見ないことなのよ、哀はそう付け加えた。
「……」
コナンは再び黙ってしまった。自分といるとコナンは暗くなる。蘭といるとコナンは明るくなる。
コナンのことなら哀は何でもわかる。そしてその聡明さは哀の悲劇でもあった。
「……あなたは江戸川コナンなのよ。私が灰原哀であるように……」
哀はそう言ってコナンの首に手を回して顔を近づけると、そっとキスをした。




「!」
……き、キス……!
灰原さんがコナンくんにキスをした……!
ドア1枚隔てた向こう側での哀の大胆な行為、その衝撃波が歩美を打ちのめした。
衝撃波はそれだけでは済まなかった。
再び灰原がコナンの半ズボンから飛び出て反りかえったチンポを咥えて舐め始めたのだ。
「んんっ、んっ、ん……はぁはぁ、んぐ、む、んふっ……」
切なげに目を細めて愛おしげに丁寧に舐め上げる。
「うっ、あっ、は、灰原……!」
ぐっと哀の頭を掴んで自分の股間に押しつけるコナン。

しかし哀はそのコナンの手を押しのけてコナンの股間から顔を離すと立ち上がった。ユラ~ッと立ち、唾液と先走りで濡れた舌でコナンの首筋を舐めた。
「くっ……!」
哀の予想通り、コナンは感じてくれている。だがここから先は哀が予想していなかった展開になった。
「きゃっ?」

コナンは哀の両肩を押さえるとくるっと180度回転させた。背中を押されて哀は机の上に手をついた。
「うはぁぁぁぁ……っ!」
それからすぐに裏返った声を上げて体を折った。コナンに高校生ペニスを突っ込まれたのだ。
「あ、ぅ、え、どがわ、くん、はぁっはぁっ、ぁあんっ、ァぁ……ッ!」
下半身の痺れが狂おしい。哀は小学生の頃の宮野志保の膣を高校生の工藤新一のチンポで貫かれて机に顔を突っ伏した。
「ぅあっ、あんっ、お、大きい、江戸川君の、大きいっ!はぁんっはぁっはぁっぁぁあっ、ぁんっ!」
口元からよだれが垂れるのを拭おうともせず両手で自分の髪をくしゃくしゃに掴む。
「ぃいっ、いいわ、あはん、はんっ、あっ、あぁっ、くっ、はぁぁ、ぁぁぁぁ……っ!」
「灰原、灰原……っ!」





哀の喘ぎ声からはいつもの氷のようなイメージなどかけらも感じられないし、哀を呼ぶコナンの切羽詰まった声も歩美が聞いたことのないものだった。
「あ、あんな声……コナン君……灰原さん……!」
歩美は廊下にへたり込んでしまった。下半身が熱い。





コナンは哀をバックから激しく突いている。
「うっうっ、ぁあっ、気持ちいいっ、江戸川君、もっと、もっと突いて……っ!」
汗がポタポタと机を濡らす。口の端から垂れるよだれが哀の首筋から胸に滴となって流れ落ちた。
「はぁはぁはぁ、灰原、もう……!」
「はぁっはぁっ、あぁっ、わ、私も、だめ、ダメ……!」
体操服をたくり上げて、少し膨らんだ哀の胸をコナンは揉みしだいた。
哀の狭隘はコナンの巨チンに押し広げられ、膣内の肉襞はコナンの抽送によってえぐられた。えぐられながらも哀の膣肉はペニスに吸いつき、哀液を絡みつかせる。
「うっ、はっ、出るぞ、灰原……っ!」
上から下から右から左から、濡れた肉壷に圧迫されてコナンの声もいよいよ悩ましくなった。
「あっ、あんっ、あんっ、だめ、いく、イク……っ」
「うっ、ぐっ、で、出る……っ!」
「くはぁぁぁぁぁ……っ!」
意識が飛んだ時、哀は大きく背をのけぞらせた。ぶちまけられた大量の精液が哀の膣内を満たす。
「ふぅ、ふぅふぅ、ぁぁぁ……いい……あ、はぁはぁ、江戸川君、んっ、の精液……ハァハァ、ん、はぁはぁはぁ……うぁっ!」
コナンがチンポを引き抜くと、哀は糸が切れた人形のように床に膝をつき、だらりと机にもたれかかった。
「はぁはぁはぁ、灰原……すまない……」
「……ハァハァハァ……江戸川君……!」
コナンの謝罪を聞いて哀は荒い息をしながら振り向いた。コナンを力いっぱい抱き締めて哀は瞑目した。





一部始終を目撃してしまった歩美はドア1枚隔てた向こう側での出来事と、自分の体に起こっている変化に戸惑いを隠せない。
……ど、どうして……?
未知の経験に困惑し、どうしたらいいのかわからない。
戸惑いも、心の中をチクチクと刺す哀への嫉妬心も何もかも振り切るように歩美は立ち上がって教室から離れた。





「吉田さん、どこまで行くの?」
昼休み。
給食時間の後、哀は歩美に「話があるからついて来て」と言われて、歩美の後を歩いている。
「もうすぐだから」
校舎を出てプールの方へと歩いて行く。
普段の歩美と歩き方や歩調が違う。目に見えてせかせかしている。心に落着きがない証拠だ。

プール横までやってきた。グラウンドは男子児童がサッカーや野球をしているが、プール横のここには歩美と哀しかいない。

周りに誰もいないことを確かめると、早速歩美は話を切り出した。
「ねぇ灰原さん、今朝コナン君と何してたの……?」

!……
哀は片眉をピクリと持ち上げたが、それ以外は一切情動を表さなかった。
「……そう……見たの……」
プールの土台になっているコンクリの壁にもたれかかって呟いた。

全く動じた様子を見せない哀に一瞬鼻白んだが、頭を大きく振って奮い立つと、強い調子で聞いた。
「灰原さんとコナン君ってどういう関係なの!?それに灰原さん、コナン君に蘭お姉ちゃんのことを話してた。どういう意味なの?コナン君って蘭お姉ちゃんのことが好きなの?蘭お姉ちゃんが好きなんだったらどうしてあんなこと灰原さんと……?私、わかんないよ……」
「それは……」
「それだけじゃない!」
哀が何か言いかけたのを、歩美は首を激しく横に振って遮った。

「灰原さん、コナン君みたいにものすごく頭いいし、いつも落着いていて大人っぽいし、私なんかよりかわいい……私なんかよりコナン君とお似合いと思うよ……でも……」
静かにうな垂れる歩美。そんな歩美を気遣うように哀は言った。
「吉田さん、私と江戸川君はあなたが思ってるような関係じゃないわ……」

哀は続けた。
「江戸川君はあるお薬を飲んで以来、その副作用で異常性欲に悩まされているの。異常性欲の意味はわかるでしょ?」
そう言って哀が歩美の顔を覗き込むと、歩美はためらいがちに頷いた。
「蘭さんのこともそう、江戸川君、蘭さんの所に居候してるでしょ?もし蘭さんの前で異常性欲の発作が始まったら、追い出されることはないにしても居候しづらくなるわ。だから……」
「だから灰原さんがあんなことしてたの?」
「……そうよ」
哀は認めることにした。

しかし哀はまだ隠していることがある、歩美はそのことに気づいていた。少年探偵団メンバーとしての実力なのか、女の勘なのかはわからない。
「コナン君がお薬の副作用に悩んでるって、灰原さんはどうして知っていたの?そんなこと、元太君も光彦君も知らないことなのに、コナン君は灰原さんに相談したの……?」
「それは違うわ」
言下に否定する。
「薬の副作用を私は知っていたのよ……」
「え?」
歩美は首を傾げた。

『だって、私が作った薬だもの……』

その言葉を哀は呑み込んだ。言っても理解されないだろうし、冗談と受け取られて歩美をかえって怒らせるだけだ。
ともあれ哀は具体的な説明を避けた。
「……江戸川君が性器異常に苦しんでいたことは少し前から知ってたから、インターネットで調べたのよ……」
「「前から知ってた」って、どうしてそんなこと知ってたの……?」
コナンのことなので、歩美はやけに絡んでくる。一方、哀はいたって冷静に受け答えした。
「あら、ちゃんと江戸川君のことを見ていたら気づいたはずよ……」
そう言って艶笑を浮かべる。歩美はどこまでも毛利蘭に似ている。光の道を歩いている女である。だから意地悪を言ってみたくなったのだ。
「!……」
歩美は傷ついたらしい。哀の言葉に俯いてしまった。
「でも……でも……」
歩美の健気な姿に優しく微笑むと哀は瞑目しながら言った。
「吉田さん、本当に江戸川君のことが好きなのね……」
「!」
哀の言葉にカァッと頬を染める歩美。
「は、灰原さんはどうなの……?」
「好き……」
「!」
歩美の顔に緊張が走る。
哀は続けた。試すような視線を歩美に注ぐ。
「好きな男とセックスすることは自然なことだと思わない?ましてや、それが彼のためになるのよ?……江戸川君は人には言えない病気で苦しんでいるの。本当に江戸川君のことが好きなら、体ぐらいどうってことないはずよ」
「……」
歩美は何も言い返せない。今歩美の目の前にいる少女の正体は黒の女宮野志保なのだ、ロジックやレトリックで歩美が勝てる可能性は1%もない。

それに、歩美の考え方も哀に感化されていた。
……私だって……
コナンのためだったら体を張ることができる、歩美の顔にそう書いてあるのを見て取った哀は歩美の気持ちを言葉にした。
「できるかしら、吉田さんに……」
挑発的な口調に歩美は顔を上げて答えた。
「で、できるもんっ!私だって、コナン君のためだったら……」
哀は歩美の瞳を覗き込んだ。射るような強い視線だったが、歩美は負けてなるものかと恋敵を見返した。
自分を見返す歩美の視線の強さの中に、「決意」を読み取った哀は静かに頷いた。
「……そう。……だったら、協力してあげる」
「え?」
哀の申し出に戸惑う歩美。もう歩美にはこの友達が何を考えているのかまったくわからない。
「灰原さん……」
「江戸川君をある場所に呼び出すの。今夜9時に私の家に来て。阿笠博士には私のラボに通すよう頼んでおくから」
「え?え……?ど、どうする気なの……?」
「セックスするのよ、今夜、あなたと江戸川君が……」
わかってるはずよ、哀はそう言って口を閉じた。
「う、うん……」
「じゃあこの話はおしまい……吉田さん、協力してあげるから今朝見たことは誰にも内緒よ」
もたれかかっていたプールのコンクリ壁から離れると哀はぱんぱんと尻をはたいてさっさと教室の方に戻って行った。
「……」
プールには歩美だけが残された。離れてゆく哀の背中をじっと見つめながら歩美はぎゅっと拳を握り締めた。
          続く









解説

この「アイの事件簿」は続き物ではありませんので、歩美編を書くにあたって妃編が終わっている必要がありません。妃編はストーカー男とのやり取りに悩んでいるので先に歩美編を書こうと思いました。

歩美編は単純な話です。自分一人の力ではコナンを引きとめておくのが難しいと判断した哀が歩美を引き込む、そんな感じです。

ブルマは今は廃止されているんでしょうか。小学生女子の体操着がどんなものなのか、原作を調べきれなくてわかりませんでした。ですから便宜的にブルマということにしてあります。

哀とコナンのエロ小説で、「挿絵がほしい」というご要望をいただきました。ですが、僕は今のところ字を少しずつ書く余裕しかないので絵は描けません。それに読者様からも挿絵を描いて下さるようなお申し出はありません。これは夜華様に掲載していただいている小説に関しても同じです。
挿絵は僕も欲しいのですが、どなたかボランティアで描いて下さる方いらっしゃらないでしょうか。


今回はワードで10ページでした。次回で歩美とエッチして終わりです。






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