◆お薦め水滸伝◆

『水滸伝と幻想水滸伝』を読んで下さっている皆様に、お薦め水滸伝図書などを並べてみたいと思います。
水滸伝に興味を持ったはいいけど、どこから手を出していいか分からないと言う方への参考になれば幸いです。
尚、翻訳は原作を忠実に訳した本。翻案は原文を元に小説にし直した本。
上記の違いは、水滸伝だけじゃないから、覚えておきましょうね。
初心者向きには、を付けてみました。

【翻訳本】
・水滸伝/駒田信二訳(講談社文庫/全8巻)
120回完全翻訳本。これが揃っていれば他が無くても水滸伝を語れる珠玉の逸品。
残念な事に現在廃刊。アマゾンなどで中古を探せば比較的入手できるようです。
平凡社刊で上中下3巻(各1000円)が発行されているそうですが、これも入手できるのか不明。

・完訳水滸伝/吉川幸次郎・清水 茂訳(岩波文庫/全10冊)
100回翻訳本。私は読んでいないのですが、講談調で訳してあるそうです。
水滸伝は元々が講談100回でしたから、本当の原点に近いのがこれなのではないかと思います。

ザ・水滸伝/村上知行訳(第三書館/角川文庫など)
70回翻訳本。初めて水滸伝を読む人にはとっつきやすいと思います。
ただ入手が難しそうなので、それなら翻訳に拘らず、翻案小説から水滸伝世界に入っていくのもいいかなと思います。

【翻案小説本】
ものがたり水滸伝/陳舜臣著(朝日文芸文庫)
一冊に71回を詰め込んだ本。それでも美味しい所は網羅してるので、気軽に楽しみたい方向き。

新・水滸伝/吉川英二著(講談社文庫/全4巻)
歴史小説でお馴染みの吉川先生の絶筆本。未完。
あまり過激な描写はお好きでないらしく、武松の大殺伐シーンなどは見事にカットされている。
途中絶筆とは言え、好漢全員集合までは描かれているので、70回本の翻案小説と思えば良いかも。

・われら梁山泊の好漢/柴田練三郎著(講談社文庫/全4巻)
割と原作に忠実に書かれていますが、柴田先生が連載途中で他界されてしまった為、こちらも未完成。
高唐州戦/高廉を倒したあたりまで書かれています。呼延灼戦前までとは、本当に残念です。

・他に北方謙三著の『水滸伝』(集英社刊)も有ります。格好良いですが、原作から離れた設定も多いため、最初に読むにはお薦めしません。この北方水滸伝だけを読んで、水滸伝を知った気になって語ると笑われるかも……。
水滸伝を既に知ってる人が読むなら、楽しめるかな。私は途中で挫折しました。

【漫画】
水滸伝/横山光輝著(潮出版/全8巻)
もの凄く端折られてますが、そこはさすがに横山光輝氏。水滸伝の雰囲気はきちんと伝わってきます。
入門編としては良いと思います。
尚、外伝では樊瑞や李袞、項充と言うメジャーマイナーなキャラを取り上げてくれてたりします。

・他にも久保田千太郎作・沼田清画の水滸伝漫画(講談社刊)、三土修平作・鷹羽進画の「天命の誓い(光栄刊)」、ゴルゴ13でおなじみのさいとうたかお著の水滸伝漫画(世界文化社)などが有ります。

【ゲーム】
ゲームと言えば、コーエーの歴史SLG『水滸伝・天命の誓い』『水滸伝・天導108星』でしょうか。『天命の誓い』はFCでしかプレイした事が無いのですが、PS版も出ています。『天導108星』はPC版とPS版が有りますが、環境が整っているならPC版の方がお薦め。PC版にもPS版にも簡単なキャラ紹介が出ているので、初心者の方にもプレイしやすいと思います。
『天命の誓い』『天導108星』のどちらも、塞を築き仲間を増やし人気を上げて徽宗皇帝から勅命を頂き、高キュウ退治をすればエンディング。SLGには珍しく時間切れバッドエンディングも有ります。

・Major Wave シリーズ アーケードヒッツ 水滸演武(販売元コナミ・発売元ハムスター/PS)
アーケードで人気になった格闘ゲーム『水滸演武』のリメイク。
セガサターン版しか無いと思っていたら、KONAMIさんでPS版を出していたとは、本当に『びっくり! KONAMI!』でした。
内容は水滸伝キャラ13人が戦う、だけ。メモリカード非対応がちょっと恐い(笑)。

【その他】
・一回『水滸伝』を読んだ後に、水滸伝について色々探求する学術研究本や、または単純に水滸伝をもっと楽しもうとしてる『光栄 爆笑シリーズ』なども有ります。管理人は後者が楽しくてお薦めですが、真面目な人は怒るかも……。

ゲーム『水滸伝・天導108星キャラクターガイド』(コーエー刊)
攻略本では無く、キャラガイドです。108人+敵役が詳しく出てるので初心者の方にもお薦めです。


back