II Character II

登場人物/エトルリア

[ ルシウス・ムナティウス・プランクス ] [ Lucius Munatius PLANCUS ]

エトルリア王国の執政官(コンスル)、Heterodox Erythreaの主人公。
凱旋将軍や多くの官職を経て執政官へ就任、清濁併せ呑むタイプの実力者で7人官の一人。
善人ではないが、その力量を正しく評価する者とは友好関係にあり、ルシウス自身もそれに応じる。
貞淑清廉な女性からの印象は悪く、実績は認めても友好関係になろうとはせず距離を置く者が大半だが、いずれも距離を縮める結末を迎えている。
属州ガリア・ルグドゥネンシスを統治領域とし、その州都ルグドゥヌムを自ら築き目覚しい発展を遂げる。
多数の協力者、様々な分野の実力者を傘下にルシウス派として一大勢力を作り上げ、エトルリアの実権を握って行く。

出演:主役

[ オクタヴィア・カエサル ] [ Octavia CAESAR ]

ユリウスの後継者。
早世したユリウスの姉の娘を養女として引きとった、とされる。
ブルートゥースでユリウスが討たれた後、その娘であるオクタヴィアも処刑となるが、オプティムス家を中心に助命。
セクストゥスの不始末から批判も強く、それを抑える意味もあり極刑は赦されメッサーナ流刑地の監獄捕囚となる。
流刑地の管理はオプティムス家が行い、監獄捕囚ではあるが実際には軟禁状態にある。

本来の出自はユリウスの実子、実母はポンペイウス家の子女、母親似である。

出演:

[ セルウィス・マスタルナ ] [ Servus MACSTRNA ]

執政官ルシウスの腹心。
非常に切れ者で実行力も高く、多くの無理難題も彼の手により解決している。
個人の資質もさる事ながら、彼が有する独自の組織もルシウスが警戒するほどの脅威を持つ。
出自が不明瞭で良く思わない者もいるが、他の誰よりも結果で示すためルシウスに重用されている。

奴隷剣闘士として地下闘技場で台頭、その支配者にまで成り上がり、以後地下ギルドを統べる人物となる。
地下での組織を背景にルシウスと接触し配下に加わった。
旧王家の末裔であり、王位を簒奪したフラウィウス家打倒のため、その近道としてルシウスに仕えている。

地下ギルドは非合法組織全般を指し、それら全ての元締めが彼であり、独自の組織も地下ギルドによる物。

出演:

[ ユリウス・カエサル ] [ Julius CAESAR ]

ローマ市長からインペラトルとなり、国を変えようとした稀代の英傑。
ポンペイウスが王家と対立し討伐令が下されると、それに参じ遠征指揮官に任じられ、ポンペイウスを追い詰めるとインペラトルの座を新たに与えられ打倒する。
その功績を讃えられ王都に迎えられるが、規律正しいユリウスと堕落した王家が噛み合うはずも無く、傀儡を望んだ王家側と対立し自らもまた反逆者として討たれる側となる。

多くの改革をもたらしエトルリアの発展に大きく寄与したが、それを快く思わない者も多く、最大の惨劇、愚行とされるブルートゥースの変により討死する。
この変によりエトルリアはユリウスを始め、優秀な人材を多数失い、都市の荒廃と反王家、セクストゥスへの憎悪を産み、大きく後退する事になる。

彼の死後も影響力は大きく残り、監視処罰の対象となるにも拘らずユリウス派を名乗る支持層が各地に多数存在する。

公式には未婚で養女一人だが、ローマ時代から支えたエウマキア、イベリアでベロナとただならぬ関係となり、それぞれと愛の結晶を残している。

出演:

[ クレメンス・フラウィウス ] [ Clemens FLAVIUS ]

エトルリア国王。
容姿は優れているが支配者としての器はなく、暗愚な王。

出演:

[ フラウィア・サビナ・フラウィウス ] [ Flavia Savina FLAVIUS ]

エトルリア王妃。
王家と同じくフラウィウス家出身、クレメンスとは異なる家だが親類。
フラウィウス王家は権威保持のため、フラウィウス氏族から王妃を選出している。
サビナも美貌の王妃であり、夫とは対照的に才能溢れる賢女だがクレメンスに対する愛情は深い。
王子が一人いるが身体が弱く、表には出さないため存在を知らないものも多い。
思慮深いが気位も高く臣下に対しては横柄な面もある。
トゥリヌルムにある王妃の宮殿、マダマ宮を居城とし、迎賓館と博物館を備え凡庸な王に代わって外交を行う事もある。

出演:

[ セクストゥス・ブルートゥス ] [ Sextus BRUTUS ]

現インペラトル(大将軍)。
ユリウス打倒の檄文に応じて挙兵し、一番乗りを果たしたとされる。
王家と同じフラウィウス氏族の出自とされるが詳細は不明。
進軍途中にインペラトルに就任しメディオラヌムでの戦いを経て駐留、役割を果たして任を解かれる予定であったが勲功により地位を保持された。
荒くれ者で腕っぷしは強いが指揮采配の才はそれなり、しかし焦土略奪を躊躇無く行える事が圧倒的な戦力差を覆す結果を生んだ。
王都を焦土とするのを良しとしないユリウス側が折れたが、ユリウス側のみならず一般市民を巻き込んで虐殺を行ったため悪名も生んだ。
この戦いをブルートゥースと呼ぶが、その意味は無意味、無価値であり彼の行い、そこから転じて彼自身に対する評価としても使われる。
由来は彼の名、ブルートゥスから来ているのは言うまでもない。
インペラトルとして最高執行官の地位にはあるものの、平時におけるその地位は執政官であり、ルシウスに敵うはずも無く栄誉職として置かれる。
評判は最悪であるが、王家に連なる者として地位を追われずにいる。

出演:

[ マリウス・ポプラレス・アルピヌム ] [ Marius Populares ALPINUM ]

エトルリア第六軍団長。
実践派で経験も豊富なたたき上げの人物で、指揮采配能力だけでなく人身掌握術も長ける。
平民層の出自で軍団長になり、人柄も良く特に軍人、市民からの人気が高い。
ユリウスの父とは親友の間柄で、ユリウスともメディオラヌム上洛からイベリア遠征まで活躍した。
ユリウス派であるが、市民、軍人層の人気の高さと、彼に代わるだけの人物がいない事もあり軍団長を留任。
ユリウス派の拠所でもあり、本人もそれを理解しその火を消さないために中枢に残っている。
ポプラレスは民衆派の意味であり、その名の通りの称号である。
ルシウスとも知己にあり親しくしている。

出演:

[ グナエウス・スッラ ] [ Gnaeus SULLA ]

エトルリア第二軍団長。
名門スッラ家の当主であり、インペラトルに最も近いとされる人物。
実績もあり、エトルリアの重鎮である事は間違いないが、実力以上に見せようと見栄を張る器の小ささも露見する。
指揮官としては凡庸、最強と謳われた第二軍団長としては不釣合いで、特に前任者スキピオとの対比を極端に嫌う。

マケドニア遠征でエトルリア正規軍総大将として参加、ビザンティウム陥落後ルシウスを残し帰国凱旋し栄誉を受ける。
しかし栄誉職に留まりインペラトルは与えらなかった。

その後に起こる騒動の遠因となり、妻に責任を負わせるが、結果妻を奪われ自らは転落して行く事になる。

妻はセレスティア・スッラで護民官、按察官、法務官を歴任した才女だが、夫の尻拭いも彼女の役割となっている。

出演:

[ プブリウス・スキピオ ] [ Publius SCIPIO ]

エトルリア前第二軍団長。
ユリウスと共にイベリア征伐に参加し名を上げた。
ユリウスの剣とも呼ばれ、最強と恐れられる第二軍団の創設者で軍神の異名も持つ。
ブルートゥースの変でユリウスと共に討死した。

セクストゥスの軍勢が相手になる存在ではないが、メディオラヌムを無差別に焼き払い一般市民を巻き込む焦土作戦に激怒。
民衆を守るために盾となり、燃え盛る街の中で最期の時を迎えるまで命い続けた。

マリウスと並び軍人、市民からの人気が高く、特に軍人層は上位の者の支持があり、強者は弱者の盾となると言う精神を手本とする向きがある。

出演:

[ マルクス・クラッスス ] [ Marcus CRASSUS ]

エトルリア前第三軍団長。
ユリウスとは幼少時からの縁でローマ時代から夢を共有し支えていた。
スキピオと並び、ユリウスの盾と呼ばれ殿や撤退戦などを得意とする指揮官でもある。

ブルートゥースの変ではメディオラヌムから離れており、第三軍団を率いて急ぎ戻るがユリウスから市民の安全確保を託される。
スキピオとは別の場所で市民の撤退を指揮し、損害が広がる前に多数を救出した。
しかしユリウスやスキピオを失い、自らもユリウスの側近として処される立場にあり後を追うべく出頭を決めるも救出した市民から生きてユリウスの意思を継ぐべきと説得される。
事変の後、消息は確認されず行方不明となっているが、マグナクロス動乱で暗躍したとも言われる。

出演:

[ リキニウス・ルクルス ] [ Licinius LUCULLUS ]

エトルリア第三軍団長。
クラッスス配下で、その継承者とも言える実直な青年。
堅物でクラッススの教えを受けたと誰もが判るほど真面目。
第三軍団長ではあるが、ユリウス派として監視対象に置かれており、メッサーナ流刑地の監獄守護名目で軟禁されている。

守護対象は同監獄に収監されているオクタヴィアであり、オプティムス家を始めとする保護勢力によるものである。

オクタヴィアの存在は当然把握しており遥か上の存在であるが、その役目は重大であり命を賭しでも守りきると本人に宣誓している。
あまりの真面目堅物さには少々呆れられるものの、オクタヴィアからの信頼は厚いものとなっており、僅かに好意も持たれている様子。
ルクルス自身はそうした事に一切気付く事も無く、雲の上の主君を守る事に全力を挙げている。

オクタヴィアがユリウスの実子である事は知らずにいる。

出演:

[ マグヌス・ポンペイウス ] [ Magnus POMPEIUS ]

エトルリア先々代インペラトルでポンペイウス家当主、前第五軍団長。
イベリア戦役で活躍し、属州イベリアの総督となった。
インペラトルはイベリア遠征時に任命され、ディオネマイアを同時に娶る。
軍事の才に恵まれ、当時は最も優れた指揮官と讃えられていた。
一方で平時の政はあまり得意ではなく、戦後の統治は良好とは言えず反乱も招いた。
反乱の鎮圧やルシタニア、アンダルシアとの争いもあり、兵力増強を進めていたが王家と意見が対立。
造反の疑いをかけられユリウスによるイベリア討伐へと繋がっていく。

出演:

[ ディオネマイア・ポンペイウス ] [ Dionemaia POMPEIUS ]

ポンペイウス公爵夫人、ベロナの実母。
フラウィウス王家出身で文武に通じ容姿端麗の才女ゆえに求婚者も多数いたが、王家に擦り寄るだけの無能者ばかりに辟易していた。
マグヌスがインペラトルに就き、王家から権力を与える儀式としてディオネマイアも嫁ぐ事となった。
政略婚ではあるが王宮でマグヌスのことは見知っており関心もあったため、無能貴族の求婚から逃れる意味でも彼女には幸運であった。
ポンペイウス討伐の際には王家から離縁し帰還するよう使者が送られたが、夫と運命を共にするとして送り返した。
公には夫と共に運命を共にした事になっているが、マグヌスに説得されユリウスもベロナと共に逃し匿う事を約束し生き延びる。
最愛の夫を失うが遺志を受け継ぎベロナのイベリア統治を支え、オクタヴィアの乳母を名乗り身分を偽っていた。
ベロナ出奔後はオプティムス家の庇護下で隠遁していたが、ルシウスのオプティムス家保護によりその存在も知られてしまう事になる。

出演:

[ ファビウス・オプティムス ] [ Favius OPTIMUS ]

オプティムス公爵家当主、ユスティティアの夫でユフィールの父、ガリア総督も務めた。
文武両道の優れた人物で人望も厚いが、同格の公家から妻を迎えず臣下で護衛秘書であったユスティティア選んだ事に一部の重臣が不満を抱いた。
病によりイリリウムで療養していたが、謎の失踪を遂げ反逆罪で取り潰されたドルスス家残党と協力し王家打倒を目論んでいるとの噂が立つ。
その事によりオプティムス家にも王家の圧力が掛かるが、Magna Cross事変後にルシウスの保護下に置かれる事になる。
失踪は国境付近でのエトルリア、マケドニアの小競り合いによる影響で療養地を離れ、友人であるドルスス公爵夫人エーゲリアの潜伏先に保護されていた事が誤解を生んだ。
その後ルシウスにより妻子とも再会し、治療も受けて快方に向かうが視力を大幅に失い後方支援に徹することとなる。
マケドニア遠征ではプロパガンダとして死した事にされているが、襲撃を受け混乱の中で行方不明となり死亡という形であり、発表の中で死亡した事は確認されていない。
同じ公家のドルスス家やポンペイウス家とは幼い頃から付き合いがあり、良好な関係であった。

出演:

[ タナクィル・マスタルナ ] [ Tanaquil MACSTRNA ]

地下闘技場のNo.2、二刀流の女剣士。
地下ギルドの実質的な統括責任者、セルウィスを初期から支えている女性。
マスタルナ姓を名乗るが正式な物ではなく、セルウィスが結婚を認めないためギルド幹部からも既成事実として名乗るように言われての自称。
その事を咎められる事はなく事実上の妻として認められている様子。
剣の腕は確かだが、その実力を真に発揮するのは汚れ役、殺し屋としてである。
実務、人身掌握術にも長けており、セルウィスに代わり組織を束ねている事からも実力を知ることが出来る。

出演:

[ ザーエラス・ビテニア ] [ Sarellas BITENIA ]

下層出身の人買いで地下ギルドでセルウィスに心服し、ルシウス傘下として活動する。
身分違いを意識させながら高貴な年増に無理矢理不義の子を孕ませ、人妻のまま出産させる事を好む。
ガリア編の主役。

出演:主役

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