◆水の滸りの物語◆

英雄・豪傑が続々集まってくる『梁山泊』とはどんな所なのか。

水滸伝では、豹子頭・林冲(天雄星)が梁山泊に入山を決めた時に、初めて『梁山泊』の描写が出てきます。
まず、湖の手前から要塞に行ける手立てが無い。頃合を見計らってお迎えの船がやってくる。湖を渡ると周囲800里の大要塞。それでもすぐに山塞がある訳では無い。山を登っていけば途中に断金亭が有り、更に登ると武器が並ぶ関門、その先の細い道を進んで関門を通り、ようやく山塞の正門に辿り着く。やっとやっと正面に聚義庁(忠義堂)が見えてきました。
この描写だけでも、周りを湖に囲まれた天然の大要塞、と言った感じです。
この雰囲気に近いのは、やはり幻想水滸伝1の本拠地でしょう。

湖に守られている為、むやみやたらに攻め込めない自然の大要塞・梁山泊。
甘く見て攻めると、まず水戦で苦戦する上にその先は伏兵を忍ばすのにぴったりな山ときている。梁山泊の本営に辿り着く前に攻め手はボロボロになってしまう。失敗すれば退路が絶たれる。補給線の確保も出来ない。
そうそう。こんな地形なので、水滸伝では梁山泊の水軍が活躍するシーンが結構多いんです。
幻想水滸伝1でも、もう少し本拠地の“地の利”が感じられる戦闘が有れば面白かったのにな……と、ちょっと思いました。(シナリオやシステムの関係で削られたんでは無いだろうかと予測してますが……)

仲間が増えるにしたがって、見張りの酒屋も東西南北に建てられ、更に小塞も水塞もどんどん増設。より守りの堅固な塞になっていく。この辺りは幻想水滸伝の城レベルシステムに近いんじゃないかな。
そして、本拠地に人を集めるシステムは、梁山泊に英雄・豪傑が続々と集まってくる所と重なります。

第3回
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