『…気をやりたがっているな。しかし、どうだ、後ろの方は。拡げてやったのか?─────全員の相手をさせるんだからな。途中で壊れては元も子もない』
『壊れたとて、構わないのではないか?』
 ハザと同世代らしきもう1人が笑いを含めながら言う。
『酷いな、トロス。後の俺達のことを考えろよ』
 エンデニールの杭を扱く手の主が抗議する。
『そうだ、トロスはハザと違っていつも自分のことしか考えないんだ』
 それに便乗する声の主は、奥の入り口から中へ舌を滑り込ませていたのを抜き挿している。本当に子供同士の戯れであるかのような会話であった。
 エンデニールは、止むことのない全身の責めに耐えていたが、杭の疼きは、破裂しそうな勢いで、エンデニールを苛んでいた。歯を食いしばる。その唇へ、ハザが口付けした。途端に、どく、とエンデニールの内部が蠢いた。体中に充満した精が、外へ出たがっている。体が熱い。しかし、どうしようもできない。
『んん……、く、うぅ。……っ、は。』
 腰がよじれ、下半身を責めていた餓鬼どもが非難の声を上げた。
『…エルフの吐く精とは、どんなものだろうな』
 エンデニールの顔を見て、ハザは呟いた。
『シンディエ。お前から行け。中からエルフの精を押し出してやれ』
『!!…やめろ!厭だ、厭だ』
 エンデニールは必死で首を振った。シンディエと呼ばれた餓鬼が、エンデニールの前に顔をのぞかせる。15にさえ遠く満たないような小柄な少年であった。小さな手の平で背後から尻を撫で回され、エンデニールは青ざめた。
『あ、あ…頼む、止めさせてくれ。ハザ!』
『なぜだ?何千年も生きてきたのだろう?…この程度のことで取り乱しては、エルフの名がすたるぞ』
『後生だ…』
『安心しろ。相手は子供の茎だ。少しづつ、お前の体を慣らしていこうというのだ』
『ああ……─────は、ああああ!い、い…やああああああああああ!!』
 背中のほうから、衝撃が押し上げてくる。その部分がじわじわと拡がって、熱い肉塊を呑み込んでいく。エンデニールは無我夢中で逃れようと、体を牽く。ぐん、と喉元の縄が締まった。
『ぐあぁっ』
 びりびりとした激痛が走り、首が灼ける。途端に脱力した。両肩と、頭を床につけるように押さえつけられる。気がつけば、体に埋め込まれた杭はすでに動き出していた。内部を摩擦される痛みで、エンデニールは顔を歪めた。
『…どうだ。シンディエ』
 傍観者の声がかかる。
『─────すげえ締め付けだ。…食いちぎられそうだ。はぁ、あ……、血が』
『生娘だからな』
 下卑た笑いが起こった。エンデニールは歯噛みする。
う。は、はぁ、あ、あ。
 小さな呻きを上げながら、シンディエの突きは速まった。
 エンデニールは摩擦の痛みが激しくなるのを感じた。快感など皆無であった。
『もう出るのか。早いな』
『だ、だって……ん、はああ─────なあ、どこに出せばいい。ああ…』
 腰を掴まれる手に、力が込められた。
『中に出せ。遠慮は要らんぞ』
 その言葉を聞いて、エンデニールは驚愕した。
『ま、待て!』
 慌てて制止する。しかし、遅かった。密着したシンディエの腰が、ぶるぶると震えたかと思うと、エンデニールは尻の奥に噴き上げる液の感覚に襲われた。
『ひ……』
 声にならぬ呻きが、喉から這い出す。下腹の中が、ヒトの精で潤う。
『厭だ、ぁあああ、…厭だ、厭だ、厭だ』
 杭が抜かれ、自由にされた尻をよじり、エンデニールは奥に力を込める。
 吐き出したい。体内の汚れを、吐いてしまいたい。
 ついにエンデニールは泣き出した。嗚咽し、唇は麻痺し、言語を繰り出すことができなかった。
 そこへ誰かの指先が滑り込んできて、入り口を塞ぐ。
『そんなに腰を振られると、誘っているようだぞ』
 トロスが耳元に、唇を寄てくる。ハザより背は低いが、残忍そうな目つきをしている。
『トロス。次は俺達だからな』
 見とがめたような声があがる。
『カイ。ジヴ。お前達、一度にやるつもりか…いくら双子でも呆れるな。ブレイムはどうする』
 カイとジヴは、顔を見合わせてクスクスと笑った。
『ブレイムは…エルフのやつを呑んでみたいってさ』
『狂ってらあ』
 双子は笑った。どうやら、こいつらもまだ子供のようだ。
『では、お前ら3人でやるか…』
 言いながらトロスが目の前に来て、エンデニールの顔を持ち上げる。その手には、ミスリル縄があった。
『いいか。噛みちぎろうとすれば、これだ』
 エンデニールの鼻先に突きつける。エンデニールは顔をひきつらせた。トロスは立ち上がり、縄を引いてエンデニールを持ち上げた。叫び声があがり、じゅ、と喉元から煙が出た。両手を伸ばし、足の両膝で立つように這う。
 その目の前に、屹立した男根が現れた。






 
森の貴族